あなたの商材は自己実現型?投資回収型?それぞれのセールスのコツを解説

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投稿者:
代表理事
小沼 勢矢

商品やサービスの中には、「親子の関係性が豊かになる」「子供が英語を好きになる」「生き抜く力を手渡せる」などのように、漠然とした変化を売りにしているものがあるかと思います。このような商品・サービスの場合は、その効果を数字で伝えることや、ロジカルに伝えることが難しいという実情があります。本記事では、こういった数字やロジカルで効果を伝えにくい形なきビジネスのビフォー・アフターをどのように見せたら良いか、どのようにして購買につなげていけば良いのかなどについて解説いたします。

この記事はPodcastでオーディオセミナー配信しています。
目次

商品・サービスには「投資回収型」と「自己実現型」の2つの種類がある!

商品サービスには大きく2つの種類があります。

1つ目が「投資回収型」の商品・サービスです。

「投資回収型」の商品・サービスとは、わかりやすく言えば、売上や収入に直結するサービスのことです。

例えば、50万円の商品・サービスがあったとしましょう。

50万円のサービスを購入することによって、50万円以上の売り上げがあがったり、集客ができたりするというように、非常にロジカルにメリットを伝えてセールスすることができるのが「投資回収型」の商品・サービスの特徴です。

そのため、「投資回収型」の商品・サービスは、ロジカルに数字を組み立てたり、実際に成果が出るイメージを伝えることが簡単にできるので、投資対効果が高ければ高いほど成約率は高くなります。

2つ目は「自己実現型」の商品サービスです。

「生き抜く力を手渡せる」というような、抽象的なものが手に入るということを売りにしているのが「自己実現型」の商品・サービスの特徴です。しかし、「自己実現型」の商品・サービスの場合、前述の投資回収型の商品・サービスのようなロジカルなセールスのやり方とは違ったセールス方法が必要になります。

例えば、私たちが提供している「能力開発のプログラム」のゴールは「自分らしく豊かな人生を手に入れる」という抽象的なものです。

このプログラムのメリットやベネフィットを提案するときに、どう数値化すれば良いのか、どうロジカルに伝えれば良いのか難しいと思われる方も多いと思います。

そもそも商品の説明をしても全く売れないということを考えておかなければなりません。

こういった「自己実現型」の商品・サービスのセールスのやり方として、他のお客様の成果事例などを伝えていくことが考えられますが、売上を上げることに特化してるプログラムではないので、メリットを数値化してロジカルに組み立てることは難しいと言えます。

では、「自己実現型」の商品・サービスをセールスする際にはどうすればいいのでしょうか。

自己実現型サービスを売るときにはコンサルティング力が重要

「自己実現型」の商品・サービスを売るときには、圧倒的なコンサルティング力が重要となります。

私の会社では、B to C向けコンテンツビジネスの提供をしていますが、これらの商品単価は一本当たり50万円~90万円ほどです。

この商品は個人のお客様に販売しているものですが、2020年2月末時点での成約率は84%ほどです。

一人あたり60分から90分ぐらいの時間でセールスを行っていますが、仮に90分としたときに全体の80%、つまり、約70分くらいをコンサルティングの時間にあてており、残りの20分程度を具体的な商品サービスの説明の時間にあてています。

コンサルティングの時間には、この商品・サービスがなぜお客様にとって必要なのかどうしてお客様がこの商品サービスを購入する理由があるのか、などを説明しています。

商品・サービスの説明のために、きれいなプレゼン資料や計算されたセールス資料などを作っているところもありますが、お客様は必ずしも真剣に聞いているとは限らないので、商品サービスの価格などの必要最小限の情報を伝えることにしています。

「薄々は気づいているけれども自覚はしていない課題」を指摘することが大事

セールスの時間の80%を占めるコンサルティングの中で大事なことは、お客様が「薄々は気づいているけれども自覚はしていない課題」を指摘してあげることです。

その指摘してあげた課題が「この商品サービスで全て解決できます」ということが言えれば、「興味がありますか?」と聞いた時に、ほぼ100%のお客様が「興味がある」とおっしゃいます。

これを、テストクロージングと言いますが、このテストクロージングでお客様のイエスが取れれば、ほぼ100%成約することができます。

もし、テストクロージングでお客様のイエスが取れていても、その後価格の提示をしたときに、価格が高いという理由で断られる場合は、その前段階のコンサルティング能力に問題があるということになります。
成約率が劇的に変わる!テストクロージングの具体的な実践方法

お客様が個別面談に申し込んで来ているということは、少なくとも何らかの興味があるということです。そのため、個別面談でのコンサルティングの中で、お客様が「薄々は気づいているけれども自覚はしていない課題」を的確につかみきれていないということになります。

コンサルティングの際に、「お客様が自覚している課題」を言っても話を聞いてもらえませんし、「無自覚で全く気づいてない課題」を言っても何を言っているんだということになります。

ですから、コンサルティングの際に「薄々は気づいているけれども自覚はしていない課題」を的確につかめるかどうかが大きなポイントになるのです。

お客様が表面上何をしたいかということではなくもっと深い欲求を引き出さなければなりません。

これを「ニーズをニード化する」と言いますが、より徹底的に深い欲求を引き出して、そこに着目すると同時に、さらにそこから無自覚な課題というものをしっかりとコンサルティングしていくことが大事です。

お客様一人ひとりの課題はすべて違っていますので、「お客様が薄々は気づいているけれども自覚はしていない課題」はオーダーメイドの課題になってくるはずです。

その課題を見出し、「解決できるのがこの商品サービスです」と伝えられると、お客様の購買につながりやすくなります。

ぜひ、「自己実現型」の商品・サービスをセールスする際には、商品の説明よりもコンサルティングによって「お客様が薄々は気づいているけれども自覚はしていない課題」をいかに見出せるか、を重視してみてください。

更に詳しく自己実現型のセールスのノウハウとして個別相談で価格による断りを受けないための2つのアプローチ方法もご覧ください。

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代表理事
小沼 勢矢

一般社団法人プロセールス協会代表理事。株式会社プロアライブ代表取締役。脳科学を活用したコンサルティングを8年で3,500人以上のクライアントに提供してきた。コロナ禍で営業に課題を抱えるクライアントが増加したことがきっかけで、脳科学を基にしたセールスメソッドを確立。価値あるサービスを世の中に上手く届けられずに困っている事業者様を支援したいという想いから、一般社団法人プロセールス協会を設立。 【出版実績】 自分の脳に合った勉強法(フォレスト出版) シャイン博士が語るキャリア・カウンセリングの進め方(翻訳) シャイン博士が語る組織開発と人的資源管理の進め方(翻訳)

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